| 学校保健フォーラム2000-4 自ら考え、学ぶための健康診断のあり方
健康診断を改善するのはだれか?
竹内宏一(浜松医科大学教授/公衆衛生学)
現行の健康診断にかかわる仕事には.養護教諭にとってむなしいことが多いという。こうした状況についての悩みを,何人もの養護教諭から聞くにつれ.健康診断については養護教諭は被害者であると思い込んできた。ところが最近、そうではないのではないか,むしろ逆に加害者的な面があるのではないかと思うようになった。これを読んだ養護教諭の方々は憤慨するであろう。このように考えるに至った心境を説明しよう。
昨年11月、第46回日本学校保健学会総会が名古屋市で開催されたとき、「これでよいのか健康診断」というシンポジウムの司会を鈴木美智子先生(九州女子短大)と担当した。その機会に、健康診断の関係者に聞き取りしたり報文を改めて読んでみた。当の健康診断を受ける子どもたもの反応も・小学校低学年までは健診を楽しみにしている子がいるものの高学年になると「嫌だ」と言う子がが多くなるという。さらに学校医も出来れば健診をやりたくない人が多い。
ところが、ある市で健診方式を改善した例を知って感動した。それは,養護教諭たちが団結して医師会の校医部会や教育委員会と率先して交渉したうえでの成果であった。そうなのだ!くどくど嘆いていてもだめなのだ。その間、健診を受ける子どもたちこ最大の被害者であり続けるのだ。養護教諭こそ学校における唯一の学校保健専従者であリプ口なのだ。学校医の中にも改善すべきだと思いつつも嘱託の立場であるから養護教諭の先生方が立ち上がるのを侍っ
ている人もいるのだ。たとえば、学校内の学校保健委員会とは別に市町村単位の地域学校委員会を組織して、その場で健康診断の改善について徹底的に協議するのも一案である。地域保健会が存在する所があるが形骸化している所が多い。愚痴をこぼしていてもはじまらない。そうなのだ!健康診断を改善し続けてゆくのは養護教諭あなたたちなのだ。
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