| 学校保健フォーラム1999-1
「子どもの心とからだの健康にどう対処するか」
転換期
鈴木美智子(九州女子短期大学教授)
1.健康相談
「救急処置が終わったら教室へ追い返して欲しい」と担任や生徒指導部から言われる。「きつい・しんどい」という主訴の背景がわからなければ真の援助はできないのに,放課後に来室させる。いつから,からだのどこが,どのように,どうしたのか。本心から役立ちたいと思って聴くと,ポツリボツリ話してくれる。わかったことを繰り返すと,親の過剰期待や学級の対人関係に起因したものとわかる。「どうしたいの」と聴き,援助の輪を広げる。症状は癒しのチャンス
と同時に,自立を目指す生活改善の再学習となった。学校の辺縁部分で行われていた受難のヘルスカウンセリングは,いじめ・保健室登校支援へ発展,教育の中核開題となり相談活動の追認となった。
2.「保健」授業
"現職で3年以上の勤務経験を有する者に教論・講師として「保健」教科の教授を担当できる"規制つきの法改正が行われた。食事の不規則や運動不足,睡眠を削ってのアルバイトや学習が生活習慣病を作っている.個別指導では後手,攻めの指導が必要だ。養護教諭は従来からの保健だより,保護者懇談会,地区懇談金,学級保健指導,保健授業も分担している。われわれは平成4年に,養護教諭の職務調査をした国立大附属校ではすでに小3,中15,高校33,養護学校13%が保健授業をしていた。学校規模や執務の多忙さにもよるが,期待される役割に応えられる所は応えていた。
福岡教育大・鈴木邦治教授の調査によると,養護教諭の保健主事充当率は22%という。養護教諭に関わる法整備が相次ぎ,職務上の役割や位置づけ,職業人としてのアイデンティティも転換期を迎えている.今秋の学校保健学の養護教諭と保健授業会場の質碇でも悲鳴が交差した.複数配置枚・30学級以上の基準の見直しも,転換期の行財政の課題となろう。 |