| 学校保健フォーラム2000-1 新学習指導要項における学校保健の取り組み
これからの健康教育への取り組み 皆川興栄(新潟大学人間科学部教授) 新学習指導要領では,学校健康教育の方向性を明確に打ち出している。その方向性の中で,私はつぎの3点に注目したい。1)小学校3学年から保健学習,2)心の健康教育,3)「総合的な学習の時間」(総合的学習)の中に健康教育。 まず,小学校3学年からの保健学習についてみる。わが国では,体育教師が小学校では体育の保健領域,中学校では保健体育の保健の教科を一括して担当することが多いが,多くの体育教師は保健の教科をあまり得意としていない。そして,その保健教育を「雨降り保健」と呼び,長く空虚さをもたれていた。健康をQOL(生活・生命の質)の基本と置き,人間活動の中心的な資源と考えるなら各教科と同様に学校教育の中で重視されていくものとなろう。食生活,運動,休養・睡眠を中心とした生活習慣について小学校3学年程度の早い時期に学習しておくことは,将来の学習活動や人間活動の大きな支えになると思われる。 つぎに,心の健康教育についてである。いじめ,暴カ,性的な逸脱行動,タバコ・薬物乱用,鬱病・自殺など現存する非社会的・反社会的問題行動をみると,教科や職種にかかわらず学校教育に携わる全教員が一丸となってこれらの問題に取り組まざるを得なくなっている。心の健康問題の生じ方や対処能カ(ライフスキルの1つ)に関する学習内容はなくてはならないものとなろう。 そして,「総合的な学習の時間」の中の健康教育である。2002年から始まる新学習指導要領では,小・中・高等学校では,各教科は3割削減され,そのかわり年間約100〜200時間程度の時間が配分される。
この総合的学習はまさに健康教育の活性化にとって千載―遇の好機である。
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